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アルカナ設計の構想と理念
 
 そもそも、アルカナの本来の設計目的は《DUEL》と《DISCシステム》
がMSの運用にどれほど影響をもたらすか調査するためである。
 
 当初の予定では、アルカナに現在のような極めて高い機動性を与える予定はな
かった。
 
 しかし、《DUEL》の特徴がアルカナを他を圧倒する高機動MSに仕立て上
げた。
 
 《DUEL》を得るにはは被験者の体を《アバター》に入れ替えなければなら
ず、結果的に通常の人間より極めて屈強なの肉体と高水準な戦闘技術を有するこ
とができる。
 
 つまり、アルカナのパイロットは生身の人間では耐えられない環境で行動でき
る。
 
 そこに注目し、IZ社(イリュージョン社)が誇る高出力ブースター、《ガゼル》
を装備させたのが今のアルカナの姿である。
 
 余談だが、初期の計画の《ガゼル》エンジンを搭載していないアルカナは《プ
ロト=アルカナ》と呼ばれ区別されている。
 
 
 
 
アルカナの武装解説
 
・16,2m対MS用大型重斬剣《バオウ》
 
 アルカナはNJC搭載の核MSであるが、武装に回すエネルギーはあまり多く
は無い。
 
 これはアルカナがGAT−X10A《フリーダム》等に代表される核MSのよ
うな出力やエネルギー消費率の高い兵器を装備していないためである。
 
 そのため、アルカナは他の同じ核動力MSよりも機体のパワーがやや高い。
 
 その飽和したエネルギーを豪勢に使用し、絶大なパワーを得るのがこの《バオ
ウ》である。
 
 机上の論理ではユーラシア連邦が誇る光波防御帯をも突破できるとされるこの
兵器はアルカナの主武装であり、対MSとの近接戦闘では他の追随を許さない破
壊力を発揮する。
 
 最も剣の重量は相当なもので、扱うのは非常に難しいものになるだろうが、そ
の難点も《DISCシステム》によってかなり軽減されると推測される。
 
 
・14,5m対MS用大型重斬剣《フェニックス》
 
 《バオウ》は確かに強力な兵器であるが、大型な上、超重量な兵器なのでどう
しても攻撃に隙が出来やすい。
 
 その弱点を解消するべく、開発されたのが《フェニックス》である。
 
 《バオウ》よりやや小型のこの剣には最近実用段階に入り始めた《ドラグーン
システム》を搭載、よってアルカナとは別行動をとることが可能になった。
 
 この兵器を応用すれば、バオウを主軸としながらも、その際に生じる隙を埋め
ながら戦うことが可能である。
 
 しかし、《ドラグーンシステム》は宇宙でしか使えず、地上での運用は疑問視
されている。
 
 更に、《ドラグーンシステム》は操作方法が難しく、ある程度の空間認識能力
が必要となる。とはいえ、対象が一つだけならそれ程の空間認識能力が無くとも
《DISCシステム》があればそれなりの運用は期待できよう。
 
 
・防御用ビーム兵器《ミラーフォース》
 
 《DISCシステム》や《ガゼル》エンジンにより、機動力や敏捷性はMSの
常識を覆す性能のアルカナだが、反面、非常に装甲が弱く、脆弱な機体となって
しまった。
 
 軽量化の結果、ジンの代表的な装備であるライフルも殆ど耐えられなく、恐ら
くMS至上最弱の装甲であろう。
 
 この弱点を補うために装備されたのが《ミラーフォース》である。
 
 常時は背面に装備され、これを展開したMSはあたかも紅く光り輝くマントを
羽織ったように見える。
 
 光の正体はコロイド理論によって形を整えられたビームであり、ジンのライフ
ル弾等の実弾兵器はこの光の膜の中で溶解、蒸発し、ビーム兵器はコロイド理論
によりビームが湾曲、拡散され無力化させる。それはさながら簡易版《ゲシュマ
イディッヒパンツァー》とでも言えるだろう。
 
 また、ビーム兵器のような高温のエネルギーを湾曲できることを応用すれば、
大気圏突入時のような高温も湾曲、拡散させることで無力化することができる。
 
 この兵器がPS装甲やシールドより優れている点はエネルギー消費と重量の違
いである。
 
 PS装甲は常に展開する必要があるが、《ミラーフォース》は状況に応じて展
開でき、エネルギーの消費を少なくできる。
 
 地球軍のMSのようなシールドよりも非常に軽量なことも評価できる。これは
、アルカナの運動性を少しでも生かすためというのが最たる理由である。
 
 展開する際に出力を調整すれば、巨大な刃のビームサーベルとして扱うことも
でき、万一、《バオウ》が使えなくなった時の予備兵装として扱うこともできる
 
 最も、本来の用途とは違うのでビームサーベルとしての使用時のコロイド粒子
の損失率は決して無視できるものでは無く、非常時の最後の手段といえる。
 
 パイロットの腕に大きく依存しているのが欠点だが、その解決も《DISCシ
ステム》の力に期待するしかないであろう。
 
 
 
 
戦略的なアルカナの運用方法
 
 接近戦用の兵装が多いアルカナが得意とするのは『高性能MSとの一対一での
戦闘』である。
 
 敵の主力部隊は自軍の他の隊に一任し、アルカナはひたすら指揮官機や決戦機
等特機を攻撃対象とする、圧倒的な機動力と接近戦の強さで速攻で撃破し、統率
力が無くなったところを他の友軍部隊で掃討するというのが理想的な運用論で
ある。
 
 一対多数の戦闘は機体の性格上不得手ではあるが、MSの常識を覆す機動力と
精密な動きを駆使すれば、ある程度の戦力にはなると期待できる。
 
 
 アルカナを一対一での戦闘に特化させた理由は
 
1、《DISCシステム》のメリットを推し進めた結果
 
2、昨今のMSにおける戦闘環境
 
が挙げられる。
 
・1に関して
 
 《DISCシステム》を使用したMSはパイロットの脳信号を受信し、さなが
らパイロットの体と同じように意のままに操縦することができる。
 
 パイロットの技量次第では非常に格闘戦や接近戦に優れた機体となる可能性を
秘めている。
 
 もちろん、射撃能力や隠密行動等パイロットのほかの技量も機体に反映される
のだが、それらは既存のMSのスペックで十分であるため、特に拘る必要は無い
と思われる。
 
・2に関して
 《アークエンジェル》をザフトの度重なる追撃からその驚異的な戦果で退けて
きたGAT−X105《ストライク》を始め、昨今のMSの戦闘は一部のエース
の力が戦局を動かす状況となっている。
 
 そしてそのような特機に深刻的なダメージを負わせる兵装は接近戦仕様の物が
多い。
 
 GATX207《ブリッツ》が《ストライク》の《シュベルトゲーベル》に
よって撃破されたことはその一例と言える。
 
 それを踏まえ、アルカナもそれに習い、対艦刀クラスの大型な対MS用重斬刀
を装備する運びとなった。 

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